uzusayuu’s diary

英検1級/TOEIC900点後の英語トレーニングなど

英検1級以降の英単語学習 - 単語帳も教材もねーんだよ!

英単語語彙1万語は小学校低学年レベル

最近オンラインの語彙力測定をうけたら、「11700以上、ネイティブレベルです」とかいう診断結果。んなわけあるかい!

Test Your VocabularyというWeb pageによると、このサイトでテストを受けたうち平均的なネイティブの8才の子供のボキャブラリーは10000語だとか。もちろんこんなページでわざわざ語彙数のテストを受けるような子供は分布の上の方だろうが、それでも小学校高学年ならたいがいこの程度はクリアしているはず。さらに普通のネイティブの大人の語彙力は20000から35000程度らしい。意識の高いはてな住民なら当然つきあいのある外国人も知識層になるだろうから、そういう人たちは30000程度の単語を知っているのは当然だろう。

ちなみに、単語が難しいと言われる英検1級(自分も苦労した)でさえ、こちらのホームページよると、ほとんどの問題が実は最頻15000語に含まれているとか

英検1級の語彙レベルは?

前のTest your vocabularyによれば、15000語は13才の平均。つまり、難しいと評判の英検の1級語彙問題の、さらにその中の難問でさえも、ネイティブの中1なら知っているということになる。問題の平均的な難易度でいえば小学生レベルだ。

 

さて、日本人向けの英語教材を見てみると、上級者向け(「ネイティブも驚く単語マスターになる!」)をうたう単語学習本でもこんな感じで12000語程度まで

アルク 究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ)

 

究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ)

究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語 (究極シリーズ)

 

 

12000語程度ではとても「ネイティブも驚く単語マスター」にはなれない。だって小学生並だもん。

 

まとめると、

  • 英単語10000語はネイティブ小学生レベル
  • 難関と言われる英検1級の単語問題でさえも中1レベル以下で、難しくはない
  • ネイティブの知識層の語彙力は30000語以上
  • 日本の単語学習教材のレベルは小学生以下
  • 俺のレベルも小学生並

 

自分の過去の単語学習の歴史

英語全般に関してはネイティブみたいになるのはあきらめたが、語彙力、とくに読んだり聞いたりして意味を把握する部分は、はわりと外国人でもネイティブに近づける部分だと思う。あとは実際問題として、知らない単語がでてくるとコミュニケーションが止まるので困る。(知らない単語は文脈から推測すべきとか、そういうのはさんざん努力した結果、やっぱり単語しらないとダメだという結論に達したので、もういいです。)そんなわけで、目標は、普段目にする文章で知らない単語がまずない、というレベル。具体的には3万語だが、まずはその手前の2万語(ネイティブ大人の下の方のレベル)をめざす。

ある程度の語彙力までは、単語帳や単語暗記にしぼった教材はあまりいらないと思う。理由はそのくらいまでの単語は複数の意味を持っていたり、イディオムなどでの使い方が大事だったりするので、単語暗記式の勉強があまり役にたたないから。あとは、出現頻度も高いので普通のリーディングの中でカバーできる。

これがある程度の語彙(自分は5000語程度だった)を越えるとだんだん状況が変わってくる。まず、単語の意味が1つか2つのケースが増えてくる。要は、難しい単語は意味が細分化している傾向が高いから、決まった使われ方しかしないのだ。

例えば、頻出の"line"という単語はいろいろな意味もあるし、使い方もそれぞれ(図形の線、鉄道などの路線、並ぶという動詞、etc.)なので、"line"の意味というより英語のなかでの"line"の使い方を学ぶしかない。だけど、あまり使われない単語は特定の意味を覚えれば良い。例えばgingivitasは歯肉炎、gluttonは大食漢、それだけ。こうなると単語帳や単語暗記教材の価値がガンとあがるし、すでにもっている日本語の語彙を利用しない手はない。

それでも多読による語彙学習をすすめる人がいるのは知っているし、もし可能ならそれは優れた方法だと思うのだけれど、大人の英語学習者にはすすめられない。理由はあまりにも効率がわるいから。難易度の高い英単語というのは要は出現頻度の低い単語、ということであり、多読しても出会える確率は低い。しかもその確率は、難易度があがれば上がるほど減っていき、多読で語彙数を増やしていくのはどんどん難しくなっていく。もし、学生などでこれからいくらでも英文を読む時間があるというのなら良いかもしれないが、社会人などでは辛いだろう。もし社会人でも、英語自体を仕事としている(翻訳とか?)人ならいいのかもしれないが、そういう人はおそらくもうすでに十分な語彙を身につけているだろう。ちなみに、自分は毎日大量の英文に目を通すが、使われる単語は業界で良く使われる物に偏っている。

 

具体的な教材-8000語まで

8000語くらいまでは、教材はないことはない。たとえばiKnow、や単語力、他にも探せばあるだろう。他にもこのくらいまでは、単語学習本にせよ、PCやスマートフォンのソフトにしても、それなりに見つかるので問題ない。


具体的な教材 12000語まで

さて、8000語くらいから急に大変になる。とにかく日本の英語教材はほとんどが初心者レベル向けにできているのだ。いろいろ探したあげくたどりついたのがこのサイト

英語上達完全マップを10ヶ月やってみた 単語の覚えかた

こちらのページのオーナーさんは英語上達完全マップ終了後も英語学習を続けられていて、そのあたりの情報がとてもありがたい。このページにしたがって英辞郎のCDからSVL12000までの語彙を抜き出してP-Study Sysemで学習すれば、12000語レベルまではいける。

www.takke.jp

もう12000語まではこれでいいんじゃ無いかと思う。

具体的な教材-12000語以降は茨の道

さて、この先がつらい。12000語なんてネイティブなら中学生以下なのに、日本では教材がないのだ。そこでまず試したのがネイティブ向け単語学習本。たとえば”Word Power Made Easy"

www.amazon.com

2回やって2回とも途中で挫折した。

つぎがネイティブ向け英単語学習サイトVocabulary.com

www.vocabulary.com

最初は良かったんだが、だんだんマニアックな単語が多くなってきて挫折。どうも問題の出現順が自分の実力と合っていなかったようだ。

やはりネイティブ向けは辛い、ということで日本の教材に戻り、Weblio語彙力診断テスト

uwl.weblio.jp

わからなかった単語は単語帳に記録して、あとで再テストできるので便利。これは良いと思ってしばらく使っていたが、難しい単語になると問題が英語になって時間制限内に答えるのがきついし、なんだか問題と選択肢もあやしくなってくるので、ある程度で止めた

つぎに見つけたのが、書籍「究極の英単語セレクション」

www.amazon.co.jp

高レベルの単語帳があった!と喜んで購入。内容はいいんだけど、PCやオンラインの教材に慣れた体に本とCDでの学習はもう辛かった。

現状

そんな試行錯誤の結果、今は新聞や雑誌を読んで分からない単語をWeblioの単語帳に登録。単語帳から随時テストして記憶定着を目指すという、あまり効率のよくない方法におちついている。新聞はWall Street Journal、雑誌はTimeが多い。オンラインで読んでいるときは単語を選んで、Weblioのサイトで登録すればいいのだが、紙で読んでいるときはいちいち手入力するのが手間だ。これでまずいのはとにかく効率。学習が必要な語彙数が千単位のときに、いちいち手作業で登録なんてやっていたらいつまでも終わらないのだ。このあたりが数百語覚えただけで劇的にレベルが上がる初級レベルと大きく違うところ。

今ためしにWeblioで単語診断してみたら16000-17000語レベルと出た。一回のテストでは誤差も大きいのであまりあてにならないが、前述のTest your vocabularyの結果と大きく違わないからこんなものなのだろう。現状中2くらいの単語力か。実際新聞や雑誌を読んでても知らない単語には結構でくわすので、まだまだネイティブレベルにはたどり着いていないと実感する。あと、ここ数年あまり語彙が増えていない。早いとこ良い学習法を見つけて、せめて20000語レベルに届きたい

まとめ:語彙を増やしたいんなら単語学習教材を使わない手はないんだけど、英検1級レベル以降はその教材自体がねーんだよ!

 

8/26/2017 追記

SVL12以降の英単語学習についてのエントリーを追加した

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